一日作さざれば・・・
11月24日(木)摂心5日目
管長様が僧堂攝心(11/23)で提唱されたことをまとめてみました。
「一日作さざれば、一日食らわず」という百丈禅師の有名な言葉があります。
百丈禅師は晩年に到るまで、一生懸命、みんなといっしょに作務(畑仕事など)を
していました。(ご高齢にもかかわらずあまりにがんばっていますので、)
周りの人が、気の毒に思って作務の道具を隠してしまいました。そうすると
禅師は食事をしなくなってしまいました。「どうして、お召し上がりにならないのですか」
ときくと、「一日作さざれば、一日食らわず」とお答えになりました。
その言葉は、「仕事をせんヤツは、飯を食うな」と人に向けてとやかく
言う言葉では決してありません。「今日仕事をしなかったならば、申し訳ない」
「今日一日、精一杯生きないならば、せっかくこの仏様の命をいただいているのに
申し訳ない」という気持ちであります。
今日限り 今日を限りの命ぞと
思いて 今日のつとめをぞする
これが「一日作さざれば、一日食らわず」であります。
古人も「今日一日と思えば、どんなに辛いことでも辛抱できるであろう」
といっています。いつもきょうが最期である、これで終わりであると思って
、もっと言うと、この一呼吸で自分の命が尽きてもいいと思うくらい一生懸命
今を生きてもらいたい。自分のこのいただいた力をすべて出し切るくらい
真剣に物事に取り組んでください。