雑草という・・・
9月26日(月)
黄梅院の階段ふもとにある白鹿洞の脇にたくさん生えています。
「雑草という名前の草はない。」と昭和天皇がおっしゃいましたが
よくみると、ひとつひとつ本当に立派に咲いています。これは、
合いの子栴檀草(あいのこせんだんぐさ)というそうです。
「花名」さん、有り難うございました。在来種の栴檀草と大正時代に
南米から渡来したコセンダングサの中間のようだということで「合いのこ」
だそうです。
「ヨーロッパには、雑草がない。」と和辻哲郎さんが言っています。
草木の名前を知り、その存在に気づくということは本当に大切なのを
実感します。
不思議なことにその存在に気づくと愛らしいものに思えてきます。
こちらは、犬酸漿(いぬほうづき)というそうです。ナス科です。
別名、バカナス。ほおづきやナスに似ているが、毒性があるため
役にたたないことから、このかわいそうな名前です。
静岡県の愛鷹山で発見されたことから、愛鷹麝香草(あしたかじゃこうそう)
というそうです。麝香とは、雄の麝香鹿の腹部にある香囊から
得られる分泌物を乾燥して作った香料、薬を言います。
管長様に教えていただいて、葉っぱをこすってにおいをかいでみると
確かに香料のような不思議な香りがします!麝香に似た匂いがすることから
「麝香草」だそうです。黄梅院の参道に脇にいくつか咲き始めてきました。
人は生きることを難しく考えすぎるけれど、動物や植物は
迷わずまっすぐ生きています。そこから学ばされることは
本当に多いですね。