2019年5月22日

誰でもできる仏道修行


 大乗仏教では、菩薩の修行として六波羅蜜が説かれました。

これは、だれでも実践が可能なのであります。

なにも出家して特別なことをしなくても日常の暮らしの中でもできるものです。

布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧の六つですが、

笑顔をふり向けることも施しになるのであります。電車で席を譲ってあげることも施しです。
特に最初の二つ布施と持戒とは、お釈迦様の時代に於いては在家の信者に対して勧められたものでした。

それが大乗仏教では、悟りへ到る道だと説かれるようになったのです。

 布施は、施しです。何かを施してあげることですから、誰でも日常の中でできます。

物を施すだけでなく、言葉をかけてあげることも施しであり、

持戒は、戒めをたもつというのですが、戒とは本来は良い習慣という意味です。

人を傷つけるようなことはしないように良い習慣をつけるのです。 

 最近、渋沢栄一翁の孫にあたる鮫島純子さんという方から「想いの習慣」ということを学びました。

つらいことも腹が立つこともすべて感謝で受け止める「想いの習慣」を身につけることが大切だと教わりました。

これは、「戒」の本来の意味に近いと思いました。

鮫島さんは、「うまくいかないことがあっても、自分の向上に必要な応用問題と受け止め、

憎い相手、意地悪と感じられる相手こそ自分をレベルアップさせてくれる大事な存在と受け止めて、

楽しく感謝するのだ」と仰っていました。

九十七歳の今もお元気で活躍されていらっしゃるのですが、

その秘訣はそんな「想いの習慣」によるのかなと思いました。

日常の暮らしの中で充分実践し身につけることができるものです。

{ 横田南嶺老師 僧堂提唱より}

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