2011年6月2日

念を斬る!

6月2日(木)その2
 管長様が先日の攝心で提唱されたことをまとめてみました。
 こんな剣の話があります。ある武士が真剣勝負を挑まれました。
真剣の果たし合いは、申し込まれたら断ったらいけないんだそうです。
それも相手は相当な剣の使い手、逆に自分は剣の覚え無し。
とうていかなわないが、しかし、せめて武士として立派にうち果てたい
と思って剣の達人に相談した。「自分の剣はほとんど素人であるが、
真剣勝負をしなければならない。死ぬことは覺悟をしています。
立派に武士らしく最期を全うできる方法を教えてください。」
 達人曰く「あなたに死ぬ気があるのならば、勝つことはできないが
相打ちならできる。それは、真剣勝負の立ち会いの時、あなたは
刀をぬいて大上段に頭の上に振りかざして、目を閉じろ!そして、
自分の全神経を集中させなさい。相手の殺気を感じたら、自分の
体に冷たい感覚を感じたら、その殺気がやってきた方向に向かって
刀を振り下ろせ!」
 自分の体に刀が入った瞬間、つまり斬られる瞬間が相手が一番
無防備になる時なのだそうだ。刀が自分の肉体に入る瞬間というのは
痛いというよりは、ヒヤッとするのだそうだ。それを感じた瞬間、
刀を振り下ろせば自分も死ぬけれど、相手も倒れるのだ。
 いよいよ、本当の立ち会いの時、刀を大上段にふりかざし集中していると
相手は相当な剣の達人であったが、とうとう打ち込むことができなかった。
 死ぬ気で、捨て身で全神経を集中させたなら、打ち込む隙などなくなって
しまう。このことは、我々の坐禅の呼吸も同じです。数息観(自分の呼吸を
一つ二つ・・・と間断なく数えていく呼吸法)をそのくらい真剣にやらなくては
いけない。ぼやっと居眠りはんぶん、雑念、妄想しながら坐っていたのでは
いくら長時間してもなにもならない。一念が湧いた瞬間、「この刀」を
振り下ろす!ちらっと眠気が起こったら、これを断ち切る!
 ちらっとでも一念が起きたなら、その瞬間のうちに呼吸を数えて
それをたたっ切る!そういう覚悟でやっていかないとなかなか
三昧とか正念相続にはならない。
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